マイナス金利時代の資産運用|確定拠出年金のメリットデメリット

確定拠出年金とは

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2016年初頭にマイナス金利政策が実行され、今後ますます預金の金利が低下することが懸念されます。まとまった資金を金利が有利な定期預金に預けいれたとしても将来に不安が残るのが事実です。また少子高齢化や人口の減少で将来受け取れる公的年金も不安視されています。そんな時代には今ある資産を運用して自分で将来に備えることが大切です。今回は資産運用の形として「確定拠出年金」をご紹介します。

確定拠出年金という制度を耳にしたことはある人はどれくらいいるでしょうか。資産運用について調べると目にする機会も多いですが、まだまだ認知されていないのが現実です。これは私的年金の一つになります。現在掛金を定めそれを納めてその資金を運用してもらい、その損益を老後の受給額に反映できる年金になります。自分の投資金を預けて運用利益を得る、投資信託と似たものがあります。損益によって受給額が決まるため将来いくらもらえるのかはわかりません。

確定拠出年金には会社が行う企業型と個人で加入する個人型の2種類があります。企業型はあくまでも会社が制度を設けるかを決定します。掛金も基本は会社負担です。(社員も掛金を負担できるマッチング拠出制度もあり。)もう一つの個人型は任意で活用することができる仕組みです。対象者は企業年金がない会社員や自営業で国民年金を納付している人になります。

個人型確定拠出年金のメリットや注意点

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個人でできる資産運用なので今回は個人型の確定拠出年金に焦点を当てて説明します。

■所得税や住民税が優遇
所得税は年間の収入から経費などを引いた金額に加算される税金です。それに対し年間掛金の15%を控除することができます。企業年金がない会社員は掛金の限度額は月額23,000円(年額276,000円)で、自営業などは月額68,000円(年額816,000円)になり、それぞれ最大で41,400円または122,400円を控除することができます。会社員なら毎月源泉徴収税という形で所得税を納めているので、確定申告をすると戻ってくる場合があります。住民税は所得税に応じて算出されるため、掛金の控除によっては減額するケースも出てきます。

■得た利益は非課税
個人型確定拠出年金は加入の間、運用商品を何度も売買が可能で、それにより得る利益も変動します。私的年金として受け取る前に発生した利益は非課税なので運用次第で手元に残る資金が増えます。受給の際は雑所得として課税対象ですが、公的年金控除が適用されます。

■コストが低い
例えば一般の投資信託の場合信託報酬という形で手数料が発生します。それに比べると確定拠出年金から購入した投資信託についてはその手数料が低いのです。

注意点としては60歳まで私的年金を受給できず、途中で脱退することも原則不可能です。掛金を下限の5,000円まで下げることはできます。加入時に勤務先で少し手続きが必要な場合もあり、転職した時は転職先の年金制度により継続できるかは異なります。加入者が途中で障害を負った場合は、窓外給付金として受給でき非課税ですが、死亡した場合は死亡一時金として遺族が受給でき、それは相続税の課税対象です。

選べる確定拠出年金の投資先

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確定拠出年金は決まった掛金を専用の口座に積み立ててそれを運用する制度です。特に任意加入の個人型確定拠出年金はその運用先も自分自身で決めることになります。日本株式・債券、先進国株式・債券、新興国株式・債券、国内・海外REIT・世界中小型株式などその商品はさまざまです。

個人型確定拠出年金を始めるための手続きとしては、

①加入対象か勤務先に確認
企業型を設けている勤務先では個人型に加入できない場合があるので先に確認しておきます。

②口座を開設する金融機関を選ぶ
個人型確定拠出年金は口座を開設する必要があります。証券会社・都市、地方銀行・信用金庫など取り扱っている金融機関はさまざまですが、口座維持費や信託報酬などに差がありますので、資料請求で比較してお得な方を選びましょう。

③勤務先に加入を伝える
個人型といっても手続きには事業所登録が必要なので企業の担当部署に申し出ます。

④金融機関に申込み書類を送付
決定した金融機関に申込み書類をもらい、必要事項を明記して郵送します。この時基礎年金番号など個人情報が必要になるので予め用意しておきます。

⑤投資商品を選び運用
口座が開設され掛金を積み立てたら運用する投資商品を選んで運用します。60歳までは自分で行います。

確定拠出年金は一般の投資商品と変わらない顔ぶれですね。特に注目したいのが「REIT」です。REITは不動産投資信託になります。現物不動産への投資には高額の投資資金が必要ですが、投資信託型のREITなら小額の掛金で高額の不動産に投資が可能です。不動産投資未経験の初心者や資金がなくて諦めていた投資家も、気軽に不動産投資に参加できるのが魅力です。一般の投資とは違い運用益が非課税なので、同じ投資商品なら確定拠出年金を経由するのもありです。60歳までなら売買が自由で、掛金内なら複数の商品が選択可能なので、うまく運用すれば将来の私的年金を増やすことができます。